バイク市場が熱い!近年下落の一途だった二輪市場の再燃で生活スタイルが変わる?

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2020年に入り、世界的に新型コロナウィルスが蔓延。そんな社会全体が閉塞感につつまれる中で、バイクの市場が活発化しています。

 

 

近年、バイクの総売上高と売上台数は、ともに下落が続いており、日本だけではなく世界的にバイク離れが懸念されていました。

今回は、そんな中で起きているバイク人気再燃の理由と、今後の展望について解説してまいりたいと思います。

 

 

2020年に入ってからのバイクの実質売上げ動向をチェックすると、3月期のバイクの総売り上げ(出荷)台数は前年同月比で7.3%増加して約3万6800台となり、実に3年ぶりの増加となています。またそれ以降も、125㏄クラスの小型バイクの売れ行きは好調で、大型車を含め、爆発的ではないものの、顕著に売上げを維持しながら好調に売れ行きを伸ばしています。

 

 

じつはこれまで、バイクの売上高や売上台数を大きく下げていたのは50㏄未満の原付1種で、その売上台数の大幅な下落がバイク市場の数字に大きな影響を与えていました。

昭和の中期~平成初頭のバブル期の頃までは、車の所有率と共に、原付バイクとよばれる50㏄未満のスクーターなどが爆発的に売れ、高校生や主婦の便利な交通手段として活躍していました。これは、学科試験だけで免許が取れる手軽さと、自動車免許を取得すれば原付1種のバイクにそのまま乗れることで、主婦やサラリーマンも日常の足として利用したこと。また、高校生の自転車の代わりに多く利用されたことが大きな要因でした。

しかし、昭和の終わり頃から、高校生の運転マナーの悪さや多発する交通事故が社会問題となり、原付を含めた2輪車の3ナイ運動が高校で起こるようになり、少しずつ原付1種の需要が落ちていったのです。

 

 

そのような時代背景の中で、2018年7月に施行された道路交通法の改正がきっかけとなり、50㏄以上125㏄未満の原付2種免許が普通自動車免許を所持するものであれば最短2日で取得可能になり、需要が急激に増加しました。

原付2種で乗車する50㏄以上125㏄未満バイクでは、まず速度制限が大幅に緩和されます。

原付1種の30km/hまでの速度制限や交差点での二段階右折が不要になり、2人乗りも可能に。高速道路には乗れないものの、街中では軽快に走ることができる機動力と、ガソリン1Ⅼあたり50㎞超える低燃費とあって、省エネ時代の現代にもぴったりマッチします。

また、125㏄未満のバイクでは自家用車の任意自動車保険に『ファミリーバイク保険』として加入も出来ますし、中型車以上にかかる重量税や車検も必要ありません。

このように、車体本体の購入価格以外のイニシャルコストとランニングコストは原付1種とほとんどかわらず、大きな機動力を発揮できるのが原付2種バイクのメリットなのです。

 

 

コロナウィルス蔓延により、世界的な車の販売台数の落ち込みが見られます。

そんな中で国内の4大バイクメーカーの2輪車の売上げが伸びていることは、単に通勤通学の足としての利便性と経済的な利点の他に『レジャー』としてのバイク需要があることも背景にあります。

それはコロナウィルスの蔓延以降、アメリカを中心に欧米でも人気が高まっている、オフロードバイクやダートバイクの売上げに伸びが見られることにも見て取れます。

コロナ禍中で、比較的金銭的に余裕のある中高年層の新たなレジャーとして、アウトドアで密を気にせず楽しめるオフロードバイクやツーリングの人気が高まっているのです。

 

 

ウィズコロナ、アフターコロナのニューノーマルと呼ばれる新しい時代。そこでは、今後さらに需要が伸びそうな宅配などの輸送分野はもちろんのこと、通学や通勤、生活の足だけでなく、新たなレジャーの手段としても、低コストで機動力抜群のバイクが活躍することでしょう。

 

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