【無難な動画では、患者は動かない】クリニックのSNS・YouTube戦略で考える3つの動画
クリニックのSNSやYouTubeで何を発信すべきか。患者の不安を減らす動画、診療理解を深める動画、認知を取る動画の3分類と、LINE・予約までつなぐ考え方を解説します。
2026年4月の制度改正後、オンライン診療では診察そのものだけでなく、本人確認、説明、問診、予約、決済、処方後の案内まで一続きで設計する重要性が増しています。
最終更新:2026/8/19
オンライン診療を導入しても、現場が思ったほど楽にならないことがあります。
診察はビデオ通話になったのに、予約は別システム、問診は別フォーム、本人確認はスタッフが個別対応、決済状況は別画面で確認する。診療後は処方や配送の案内を手作業で送る。
この状態では、診察だけがオンラインになっただけで、周辺業務はほとんど変わっていません。
2026年4月にはオンライン診療に関する医療法上の規定が施行され、厚生労働省は指針も改訂しています。本人確認や患者への説明など、オンラインだからこそ運用として確実に押さえるべき工程が明確になっています。
クリニック側で見直したいのは、ツールの数ではなく、患者が受診前から診療後まで迷わず進めるかどうかです。
オンライン診療では、患者が「予約する」を押す前にすでに離脱が起きます。
対象となる診療なのか。何を準備すればよいのか。費用はいつ支払うのか。本人確認はどうするのか。薬や処方箋はどう受け取るのか。
この説明が複数ページに散らばっていたり、LINEに登録した後で別サイトを何度も行き来したりすると、患者は途中で止まります。
一方、クリニック側では問い合わせ対応が増えます。患者が迷った場所は、そのままスタッフの説明業務になるからです。
広告やホームページからLINEへ誘導する場合も、LINE登録数だけを見るのでは足りません。その後に問診へ進んだか、予約を完了したか、必要な説明を確認したかまで見ないと、導線のどこが詰まっているか分かりません。
厚生労働省のオンライン診療指針では、医師と患者が互いに本人であることを確認する考え方が示されています。2026年4月施行の医療法施行規則でも、オンライン診療時の本人確認に関する規定が設けられました。
現場では、本人確認を診察開始直前の作業として扱うと詰まりやすくなります。
必要な本人確認方法を事前に案内し、患者側が何を準備するのかを予約後に明示しておく。スタッフ側でも確認済みか未確認かを見分けられるようにする。
こうした前工程が整っていれば、診療時間を本人確認の説明だけで消費しにくくなります。
重要なのは、確認を省くことではなく、確認が必要になるタイミングを前倒しで設計することです。
オンライン診療でよく起きるのが、各サービスはデジタル化されているのに、サービス同士がつながっていない状態です。
患者は問診を送った。予約もした。しかし決済が終わっているかは別画面を見ないと分からない。診療後の案内を送ったかどうかも担当者しか把握していない。
こうなると、スタッフが複数システムを見ながら情報をつなぐ役割を担います。
これはDXではなく、確認作業のデジタル化に近い状態です。
患者ごとに「問診済み」「予約済み」「本人確認済み」「決済済み」「診療済み」「フォロー対象」といった状態が見えるだけでも、運用はかなり変わります。
LINEやCRMを使う意味は、単にメッセージを送れることではありません。患者の状態に応じて、次に必要な案内へつなげられることにあります。
オンライン診療の導線は、診察が終わったところで終わりません。
処方後の案内、薬や処方箋の受け取り方法、次回診療の目安、必要に応じたフォローなどが残ります。
この工程が担当者の記憶や個別チャットに依存すると、抜け漏れが起きやすくなります。
特に継続診療では、初回受診よりも再診の運用を整える方が重要になることがあります。毎回同じ説明を繰り返し、毎回同じ確認を人手で行っているなら、自動化する前に業務の順番を整理する余地があります。
オンライン診療のシステムを選ぶとき、ビデオ通話の使いやすさはもちろん必要です。
ただ、実際の運用負荷はその前後で発生します。
患者がどこから入ってくるか。何を読んで予約するか。問診はいつ入力するか。本人確認はどこで行うか。決済状況を誰が確認するか。診療後に誰が何を案内するか。
この一連の流れを時系列で並べると、システムを追加する前に直すべき場所が見えてきます。
オンライン診療のDXは、診察を画面越しにすることではありません。
患者とスタッフの双方が、次に何をすればよいか迷わない状態を作ることです。
本記事はオンライン診療の運用設計に関する一般的な情報です。実際の診療体制、本人確認、患者への説明、処方等については、最新の法令・厚生労働省の指針等を確認したうえで個別に運用してください。