これまで店舗の巨大化を続け、その数を増やしてきたパチンコ店。そんなパチンコ・パチスロなどの遊戯業界が転機を迎えようとしています。
少子高齢に加え、オンラインゲームなどの台頭も激しく、いままでお父さんの会社帰りや休日の娯楽であったパチンコも新規の顧客層のパチンコ離れが著しく、お客さんが減り続けています。
また、インターネットが急速に社会に浸透したいまSNSやインターネットサイトで反パチンコ派のネガティブキャンペーンを行う者もあり、アンチパチンコの機運も高まっています。
パチンコ・パチスロ業界は、このような社会を背景に、今後どのような方向性をもって新たな取り組みをしていくべきなのかを考えていきましょう。
第1章 高齢者に対する取り組み
世界中の先進国で深刻な問題となっている「高齢化問題」。この流れを今後、止めることは不可能といってもいいでしょう。そのような時代背景の中、パチンコ業界はこれまでの事業の運営から機器に至るまで、これまでのやり方を変える必要があります。
雇用に至っても、新卒や中途採用の若者を受け入れるだけではいけません。リタイア後の高齢者を積極的に雇用して、社会への利益還元をしている企業というクリーンなイメージを世に広めることが得策です。
また今までのパチンコ屋は、頻繁にパチンコ・スロットル台を入れ替え、毎月のように新装オープンをしていました。これが、新規顧客の開拓や高齢者のパチンコ屋への壁を高くしているというアンケート結果がでています。パチンコ・スロットル台の使い方やシステムが分からない。とか、パチンコ屋は中が見えないので入りづらいなどの声もよく聞かれます。
実際に、いま高齢者が集まる場所として、大きなショッピングモールなどの「ゲームセンター」のスロットルやコインゲームが人気になっていることは周知の通りです。
ある意味、少子化をいち早く察知したゲームセンター業界が、高齢者の顧客獲得を成功させた事例といえるでしょう。
第2章 パチンコ・パチスロの簡易化
パチンコやパチスロで遊ぶ時の問題点として、そのシステムがどんどん複雑になっていることが障壁となっています。常連のお客さんや雑誌を買って研究しているようなマニアには良いのでしょうが、始めて遊ぶ人やたまに遊ぼうかと思う人には、いまのパチスロ・パチスロ台は使い方や大当たりが分かりにくいのです。
1円や2円パチンコという、安く長く遊べるという観点よりも、昔のパチンコのように自力で玉を弾き、簡単に分かりやすく遊べるという魅力を再現することも、新規顧客の獲得には必要です。
第3章 パチンコ・パチンコ店の複合商業施設への進出
パチンコ屋の出店は、駐車場や営業時間の問題で、ある程度住宅街から離れたロードサイドに限定されていました。駅前などの駐車場の少ない店舗は淘汰されています。
これからは、上記のように、高齢者を雇用したり、社会に受け入れられやすい営業方針を打ち立ててショッピングモールなどの商業施設へ出店し、入りやすく遊びやすいお店作りが最重要課題となります。
特に郊外型のショッピングモールでは、広大な駐車場を持ち、映画館や多数の専門店、飲食店街があり、朝から晩まで家族で楽しめる1つの街を形成しています。
このような複合商業施設の中に、いままのイメージを一新する新しい遊び方の1つとしてパチンコ屋が認知してもらえるような業種・業態に生まれ変わる大改革が求められます。
第4章 複合遊戯施設としてのこれからのパチンコ屋とは
これまで、パチンコ屋はパチンコ・パチスロなどの遊びを提供しながら、休憩スペースやコーヒー、おしぼりなどのサービスを提供してきました。これからは、それ以外にも、漫画やシャワー室を設けるなど、インターネット喫茶やマンガ喫茶のようなサービスの導入が期待されます。そして、子どもから大人、高齢者と3世代が1日中遊べる楽しい遊園地のようなパチンコ屋ができれば、雨の日も暑い日も安全に楽しめる、新しいエンターテイメントが社会に出来上がるでしょう。
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