子どもの頃にプラモデルを作ったり、夏休みの宿題で模型を作ったりした、という人は多いはず。そんな模型ですが、それを生業(なりわい)として生計をたてているプロモデラーという職業があることをご存知ですか?
プロモデラーは、イベントなどで展示される模型を依頼を受けて製作したり、自作のプラモデルや模型をネットオークションで販売したりすることで収入を得ています。その他にも、模型雑誌の記事を執筆することで収入を得る場合もあります。
ここでは実際に、プロのモデラーが日々どのような仕事をし、どれくらいの収入を得ているのかを検証し、プロモデラーになりたい人がどのようにすればその職業につけるのかについて注意点と共に解説していきます。
趣味でプラモデルや模型作りをしているあなたも、ひょっとするとそれで収入を得られるかもしれません。ぜひとも参考にしてください!
第1章 プロモデラーの仕事
そもそもプロモデラーの仕事とは、いったいどのようなものなのでしょうか。いくつかある仕事の内容とその解説をしていきましょう。
雑誌広告の掲載用模型の作成
通常プロモデラーといわれる人は、雑誌広告で見るような精巧な模型やプラモデルを制作する人を指します。販売用の模型(プラモデルを含む)を実際に組み立てて、模型そのものの販促をしたり試作品を作ったりします。プロモデラーたちが手掛けた作品がどのような評価を得ているかで、模型市場の反応を確認できるため、メーカーにとってその役割は重要なものとなります。
イベントや見本市などの一般・商業イベントの模型制作
プロモデラーの作品は市販の商品を組み立てることだけにとどまりません。試作品やこれから商品化するもののデモ製品の作成を依頼されることもあります。
特にデモ製品に関しては商品が発表される前のトップシークレットな作品も多く、その扱いはデリケートになります。しかし、これが出世作となってプロモデラーとして出世する人もいますので、もしも依頼があれば一足飛びに道が拓ける可能性もあるといえるでしょう。
第2章 自作模型を販売する
プロモデラーの仕事として、自作した作品を販売して収入を得るという方法もあります。
自分が制作した商品を売るという観点からいくと、プロモデラーは趣味の延長線上にある職業といえるかもしれません。そもそもこの業界でも、最初からプロモデラーを目指していたというよりも、趣味が高じて仕事になったという人が多数派です。昔と違い現在ではSNSを使って広く自分の作品を世に公開できることが背景にあるといえるでしょう。
プラモデルや模型制作の作品を販売する
プラモデルや模型は、組み立てる前の状態はバラバラで販売されています。もちろんこれを組み立てることがその目的なのですが、キャラクターが好きなだけで組み立てには興味がなく、飾ることにも興味がない、という人も多くいます。
こうした背景もあり、そのような人をターゲットにあらかじめ完成品を作って販売したり、制作依頼を受けて作ったりするといったニーズもあるのです。また、依頼者の意図にそったオリジナル模型の注文であれば制作金額も高くなるため、収入アップにつながります。
第3章 プロモデラーの収入となり方
では実際にプロモデラーになったらどのくらいの収入があり、どのようにしてプロモデラーになるのかを解説していきましょう。
プロモデラーの収入
プロモデラーの平均的な収入は200万円~500万円といわれており、実際に安定収入を得ている人は少ないといえるでしょう。プロモデラーのほとんどの人は個人事業主で自営業者として活動しています。そのため、いきなりプロモデラーとして起業するというよりは、副業としてスタートする場合が多くなります。
プロモデラーのなり方
プロモデラーには、これといった資格もなければ認定団体もありません。ある意味、自称プロモデラーといえばその時点でプロモデラーなのです。
しかし、現実的にそれを生業とするにはやはり自作品をネットオークションに出したり、SNSなどを使って世に出してファンを獲得したりしてコミュニティを作ることも重要です。特にネット社会では同人活動なども積極的になっているので、そのような活動の中からメーカーや雑誌広告へとアピールしていくといったプロセスをたどるのが理想的です。
プロモデラーになるための注意点
今現在、すでにプラモデルや模型を本格的に趣味として作られている方はご存知かと思いますが、模型作りには特殊な器具が多数必要になります。工具や塗装器具のほかにも、塗料といった消耗品も多く、一通り揃えるだけでも結構なお金が必要です。
趣味からのスタートであればいいのですが、実際に趣味が職業になると思っているものと違うことも多いのが仕事です。初めからプロモデラーになると決めつけずに趣味の延長からスタートする方が、結果的に成功する近道かもしれませんね!
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