新型コロナウィルスが世界的に流行し始めてから半年以上の月日が経過したいまも、日本だけでなく、世界中でその猛威は衰えを見せていません。まだしばらくは、このような世界が硬直した状態が続くことでしょう。
そのような情勢の中、外出を極力避けて対人コミュニケーションをも制限した生活が続いています。現実社会でも、オフラインよりもオフラインを重要視する動きが活発化しています。
そんな閉塞した社会でゲーム業界に注目が集まりました。コロナ禍のエンターテインメントコンテンツとして、自宅で気軽にできるゲームが売れに売れたためです。
今回は、新型コロナウィルスの蔓延によって訪れたゲームブームと、その競技である「eスポーツ」の魅力について考察していきます。ぜひ最後までお付き合い下さい。
オンラインでコミュニケーションがとれるeスポーツの強み
今年は世界中のスポーツイベントが、中止や延期を余儀なくされました。日本でも、近年最大のイベントになるはずだった東京オリンピックが1年延期され、2021年の開催も危ぶまれるほどコロナ禍は続いています。
そんな社会情勢のなかで、今回注目を集めたのがeスポーツです。とくにテニスやサッカーなど、実際のスポーツを再現したスポーツゲームが人気を集めています。
そしてオンラインで対戦可能なeスポーツは、人がリアルに対面することなく争うことができるので、人と人との実際の距離をなくすことが可能です。そのメリットを活かして有名人が参加したスポーツ大会も数多く開催されました。
実際にいる世界のトップ選手をキャラクター化したスポーツゲームでは、ふだん接することのできないアスリートを身近に感じることができるという点においても能力を発揮。なかでも面白かったのが、実際のトップアスリートが自分の競技する種目にゲームプレイヤーとして参加し、現実さながらの争いをしたことです。
もちろんこのようなイベントが行われた目的は、おもにチャリティーが中心でした。しかしその副産物として、eスポーツが世間の目に触れるという貴重な機会にもなったのです。
コロナ禍におけるeスポーツの弱点と課題
eスポーツを観戦する方法としては、従来よりオンライン形式が主に採用されており、eスポーツファンにとっては、コロナ禍の影響は最小限にとどまったと言えます。しかし、プレイヤーと運営者にとってはそうとも言えない事情があるのです。
それは、ゲームをプレイするにあたっては、オンラインで対戦することが難しいという点です。オンラインではどうしてもプレイにタイムラグが生じるために、コンマ何秒を争う繊細なプレーができないのです。
また大会運営側からみても、eスポーツの大規模な大会はふつう、ファンでいっぱいの会場で行われ、その入場料やグッズが収入源として大きな要素を占めていたからです。
しかし、eスポーツの関係者は知恵をしぼり、前述したようなオンラインを使った交流イベントやエキシビションマッチなど、さまざまなイベントを開催しました。これは、すでに利害関係がはっきりしているプロスポーツ団体にはできないことでした。
コロナ禍だからこそ伝えられるeスポーツの魅力
このように、eスポーツにもオンラインだけでは足りないところがまだまだあります。
しかし他のスポーツに比べると、性別や身体的な特徴だけでなく、天候や地域性にも左右されることなく、誰でもどこでも参加できるという点でeスポーツは非常に優れたスポーツであるといえます。
また5Gをはじめとする大容量の高速通信技術が進化するに伴い、オンラインでの対戦が可能になる日も近いことでしょう。
日本ではそれほど浸透していないeスポーツが、今後プロ野球やJリーグなどのリアルスポーツに追いつき追い越す日が近いのかもしれません。
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