ゴルフ業界に追い風が吹いた!コロナ禍でゴルフを始めた若者達が今後もユーザーとして定着するか?

アフターコロナ

 

これまで、ゴルフといえば週末に会社員や会社の役員が仕事の延長で楽しむ『接待ゴルフ』のイメージが強く、若者やカップル、家族で楽しむものという概念はあまりなかったと思います。

 

しかし、コロナウィルスの蔓延により接待ゴルフの需要が激減。ゴルフ場だけでなく、プロゴルフ界やゴルフ用品を扱うお店など、関係各所に大きなダメージを与えました。

 

そんな中で、これまでに見られなかった行動が見られるようになりました。それは若年層や主婦など、これまでゴルフ練習場でもあまり見かけなった人たちの姿が見られるようになったことです。

 

最近の練習場で増えているのは、20代~30代の若い男女や夫婦で、これまでは30代以上の男性ばかりが目立っていたゴルフ界に新しい風が吹こうとしているのです。

 

もともとゴルフというスポーツは、自然豊かな山林を切り開いてつくった雄大なコースを数名のグループでプレイして周るので、コロナ禍でもあまり影響が無いと思われていました。

しかし社会的な自粛ムードの中で、サラリーマンの娯楽であるゴルフにも注目が集まり、新型コロナウィルス感染のリスクを避けるためと称して、ゴルフも敬遠するようになったのです。

 

しかし、これまでゴルフに親しんでいなかった若者世代が興味を持ち、実際にプレイし始めたことは、ゴルフ業界にとって大きな希望となります。

 

2020年の夏ころにはゴルフ場の来客数が大きく減少する中で、複数のグループで楽しむ『コンペ』のプレイ者数が減少し、それに代わって友人や家族といった個人客のプレイヤーが増加しました。しかも若年層である20代~30代の予約数が2倍以上の伸びを示していることは、これまでに無い大きな特徴です。

グーグル検索数でもこの流れは顕著に見てとることができ『ゴルフ 初めて』とか『ゴルフ 初心者』などの検索キーワードに大きな伸びが見られます。

 

 

コロナウィルスの感染が拡大していった2020年の春頃から夏場にかけて、テレビニュースなどでもゴルフの練習場が密になっているとか、ゴルフ場のクラブハウスでクラスター感染が起きやすいといった不安を煽るニュースが度々流され、娯楽を自粛するように呼びかける風潮が強まりました。

しかし、その後のリモートワークの普及や自塾生活の中で、外で身体を動かすことやストレスの発散に若者がゴルフを選択したことは、ゴルフ業界にとって非常に明るいニュースです。

 

 

高齢者の感染や重症化が懸念されるコロナ禍において、60代~70代のこれまでゴルフ業界へ最もお金を落としてきた世代が離れている現実はあります。しかし、これから数十年に渡ってゴルフを楽しみながら経済活動をしてくれる世代が参入することは、ゴルフ場やゴルフ道具を扱うメーカーにとっても大変喜ばしいこと。

今後は、このコロナ禍でゴルフを始めたプレイヤーをどのように繋ぎとめるかが重要になります。そのために必要なことは、いろいろと面倒だったゴルフ特有のルールを緩和することでしょう。

ゴルフには1日かけて18ホールをプレイするといったルールや、襟付きのシャツやスラックスを着用するなど、直接プレーに関係のない『暗黙のルール』などがありました。そういったルールの分かりにくさも、ゴルフを敬遠するひとつの要因だったことは事実。

コロナ禍で始まったハーフプレーやクラブハウスでの食事をなくすなどの簡易プレーと低料金化も、若者がゴルフを始めた要因と言えます。

今後はそのような暗黙のルールだけでなく、プレーの簡素化や低料金化、ゴルフ道具の低価格化など、ゴルフ業界全体で取り組むべき課題も多くあります。

 

 

近年のプロゴルフトーナメントでの若手選手の活躍は、ゴルフを始めた若者にとっても大きな魅力です。今後の期待を込めて、ゴルフ界を牽引する世代が大きく若返ることを期待したいものです。

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